社外秘 / チーム共有用

AIまる投げくん
事業戦略の全体像

専属のAIプロが中小企業の業務改善を実装まで伴走する月額サブスクサービス。2年でやり切り、大手参入のタイミングで「最初に買われる会社」になるための戦略資料。

作成日:2026年7月25日 ステータス:戦略確定・立ち上げ準備中
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ゴール:2年でやり切り、大手が参入する瞬間に「買いたい会社」になっている

この領域(AIのプロが企業に伴走して業務改善するサービス)は、今後まちがいなくプレイヤーが急増し、大手も参入してくる。だから私たちの戦い方は「長く守り続ける」ではなく、競争が激化する前の1〜2年で資産を作り切り、大手が市場に入るタイミングで買収先の第一候補になっていること。

前提となる事実
大手が新市場に参入するとき、ゼロから部隊を作るより「できあがったチームと仕組みを買う」方が早い。実際にOpenAIは2026年5月、市場参入の時間を買うためにAI実装コンサルのTomoro社を買収した(詳細は06章)。私たちはその「日本・中小企業版」のポジションを先に取る。

会社の売却価格は売上の大きさではなく「中身」で決まる。同じ売上でも、社長が案件を回す受託会社なら営業利益の3〜5倍(または値がつかない)、解約率の低いストック収益と仕組みを持つ会社なら6〜10倍以上。プロダクトとデータ資産があればさらに上の評価軸に乗る。この2年の目的は売上ではなく、高い評価がつく資産を意図的に作ること(08章)。

02

サービス:何を売るのか

AIまる投げくん — 貴社専属のAIのプロが、業務改善・自動化・自社ツール開発を「実装まで」丸ごと引き受ける月額制サービス。

項目内容
提供形態オンライン・業務委託型(人材派遣ではない)。窓口ディレクター+実務チームの体制
価格月額20万円〜、初期費用0円、契約縛りなし
提供内容業務の棚卸し、AIによる自動化・効率化の実装、自社ツール開発、社内定着まで伴走。コンサル(提案だけ)ではなく手を動かす
顧客像従業員5〜50人の中小企業。AIに詳しい人が社内にいない会社
顧客への約束「あなたはAIに詳しくならなくていい。詳しい人間がつく」

フロント商品:AI業務診断

月額20万円の契約にいきなり申し込む社長はいない。入口として「AI業務診断」(無料または低額)を置く。会社の業務を棚卸しし、AI化できる業務と削減できる時間を診断書にして返す。広告・セミナー・紹介、すべての集客チャネルのCVポイントをこの診断に集約する。診断書の作成自体をAIで自動化し、診断のプロセスそのものをサービスの実演にする。

カテゴリ名:「AI顧問」

税務顧問・労務顧問と同じ棚に置ける言葉として「AI顧問」を名乗る。顧問という言葉自体が「業務委託で・専門家が・月額で・継続的につく」という契約形態まで説明してくれるため、人材派遣・求人との誤認も構造的に避けられる。世界ではこの働き方はFDE(Forward Deployed Engineer:顧客の現場に入り込んで実装するエンジニア)と呼ばれ、急拡大している(04章)。

03

市場環境:追い風と、狙うべき空白

約3倍
国内AI市場支出
2025年2.37兆円 → 2029年6.89兆円(IDC予測)
23.5%
中小企業のAI導入率
(GMOリサーチ 2025)
=残り76.5%が未開拓
95%
企業の生成AIパイロットの失敗率(MIT調査)。主因はAIの性能ではなく業務との統合の欠陥

重要なのは3つ目の数字。AIを「入れた」企業の大半は日常業務の効率化(要約・検索)止まりで、業務改革まで到達できていない(JUAS調査)。一方、外部パートナーを使った導入の成功率は67%と、内製を大きく上回る(MIT調査)。

狙う市場
「AI未導入の会社にツールを売る」のではなく、「ChatGPTは入れたけど何も変わらなかった会社」を業務改革まで連れて行く。この"導入後ギャップ"が伴走型サービスの中核市場で、まだ誰も取り切れていない。
04

世界の動き:このモデルに資本が殺到している

2026年5〜6月のわずか2ヶ月間に、世界の主要AIプレイヤーが相次いで「顧客に入り込んで実装まで伴走する」FDE型事業へ参入した。

企業動き規模
OpenAI「Deployment Company」設立。TPG・Bain等19社から調達し、AI実装コンサルのTomoroを買収してFDE約150名を確保40億ドル超
AnthropicBlackstone・Goldman Sachs等と中堅企業向けAIサービス会社をJV設立約15億ドル
AWSFDE部門を新設。1顧客あたり5〜6人のエンジニアポッドを組み、各エンジニアがAIエージェントと協働する体制10億ドル

FDEの求人は1年で700%増(Indeed指数)。「AIのプロが現場に入って実装する」モデルの正しさは、世界の資本がすでに証明している。ただし彼らのターゲットは大企業・中堅企業。日本の中小企業market(月20万円帯)は空白のまま——ここが私たちの陣地であり、同時に、いずれ大手が下りてきたときの買収動機になる。

05

国内競合:価格では差別化できない。「実装の深さ」で勝つ

「専属AIプロ×サブスク×初期費用0円」の直接競合はすでに存在する(2026年7月時点・一次情報で検証済み)。

サービス価格体制・特徴
BoostX 生成AI伴走顧問(福岡)月11万円(相談中心)
月33万円(実装込み)
「貴社専属のAI担当」。最低3ヶ月契約
デジトラ(UNIT BASE)月10万円(月1回提案)
月40万円(フル伴走)
プロ3名の専属チーム。初期0円・縛りなし
カリスマAI BPaaS(Automagica)月25万円〜
(実働月10時間のチケット制)
最低6ヶ月契約
(参考)従来型コンサル・SIerの生成AI支援月80万〜250万円人月型・大企業向け
ポジショニングの結論
競合の「実装まで手を動かす」プランは月33万〜40万円。月20万円で実装込みなら、実は競合より3〜5割安い。ただし戦うべき比較軸は月額ではなく「その金額でどこまで手を動かすか(稼働密度)」。そして営業上の比較対象は同業サブスクではなく、月80万〜250万円の人月型コンサルの1/4〜1/10という構図で語る。
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前例:Tomoro — 創業2年半でOpenAIに買収された会社

私たちが目指す絵の、ほぼ完璧な前例。英国のAI実装コンサルで、研修でもツール販売でもなく「実装伴走」一本の会社だった。

2023年
ロンドンで創業。創業チームはAccenture/Mudano出身(=コンサル会社を大手に売却した経験者)。創業時点からOpenAIと公式アライアンス
2024〜25年
12ヶ月で従業員4倍・月次売上10倍超。Tesco、Virgin Atlantic、NBA、Supercell等を顧客化。「1.1億ユーザー向けのゲーム内AIエージェントを12週間で構築」という旗艦事例を確立
2026年5月11日
OpenAIがDeployment Companyの創設買収として取得。訓練済みFDE・導入専門人材 約150名が移籍。創業から約2年半でExit

Tomoroから学ぶ4つの教訓

Tomoroがやったこと私たちへの適用
買われたのは売上ではなく「訓練済みの人材とプレイブック」人材育成パイプライン(未経験を3ヶ月でAI実装担当に育てる仕組み)を最優先の資産にする
創業時から買い手(OpenAI)のエコシステムに入り、3年間「見られていた」OpenAI/Anthropicパートナー、freee・マネーフォワード公認、BPO・人材大手とのアライアンスに1年目から入る。M&Aは知らない相手には起きない
「12週間で1.1億ユーザー」という数字で語れる旗艦事例「導入8週間で月X時間削減」型のヘッドライン事例を初年度に意図して作る。事例の量より、この1本の質
「applied AI」という自前のカテゴリ言語を持っていた「AI顧問」のカテゴリ第一想起を取る。買い手が市場を説明する言葉を先に押さえた会社が、その代表として買われる

注意:Tomoroの顧客はTescoクラスの大企業で単価は桁違い。真似るのはユニットエコノミクスではなく構造(公認×訓練済みチーム×旗艦事例×自前カテゴリ)。

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特化戦略:「業種」ではなく「業務×規模」で絞る

特化の本質は「同じプレイブック(型)を何十回も使い回せる単位を決めること」。それが粗利と参入障壁になる。検討の結果、業種特化(士業など)は棄却し、以下に決定した(2026年7月25日決定)。

決定
ターゲット規模従業員5〜50人の中小企業(業種不問)。IT担当がいない会社
特化する業務バックオフィス(請求・経理まわり・議事録・問い合わせ対応・定型事務)+マーケティング(レポート・広告運用補助・コンテンツ制作)の定型業務。対応業務リストを定義し、リスト外は断るか別料金
士業の位置づけ顧客ではなく販売チャネル。税理士・社労士は数十社の顧問先を持つ紹介元として設計する

業種特化を棄却した理由

①税理士事務所は全国約2.8万で、月20万円を払える層が薄く「日本一」の絵と合わない。②業種で絞るとメタ広告のオーディエンスが小さすぎ、広告獲得モデルと相性が悪い。③前例のTomoro自身が業種横断(技術特化)だった。

業務で絞って、業種は広く取る。テンプレは業務単位で蓄積するため業種をまたいで再利用でき、粗利が上がる。Exit時の買い手候補も会計SaaSに限定されず、BPO大手・人材大手・SIer・広告代理店まで広がる。

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2年で作る5つの資産(バリュエーションの源泉)

ストック収益と低い解約率

買い手が最初に見る数字はARR(年間経常収益)とNRR・解約率。目標は解約率 月2%以下。初月から管理会計を整え、月次のMRR・解約率・粗利を証明できる状態にする。売却交渉は直近12〜24ヶ月の数字で行われる=今月からがデューデリ対象期間。

業務プレイブック(データ・IP資産)

「中小企業のバックオフィス業務はこのテンプレ群で8割カバーできる」という文書化された型。案件をこなすたびにテンプレDBに還元する運用を最初から組み込む。属人ノウハウのままでは資産価値ゼロ。

エージェント基盤のプロダクト化

社内のAIエージェント群・自動化基盤に名前を付けて製品として育てる。「当社のデリバリーは基盤◯◯の上で動いており、1人が5〜8社を担当できる」と言えた瞬間、受託ではなくプロダクト企業の評価軸に乗る。AWSの「人+AIエージェントのポッド」体制の自前版。

人材育成パイプライン

未経験に近い人材を3ヶ月でAI実装担当に育てる研修プログラム。Tomoroが買われた本質は人材。採用 → 育成 → ポッド配属の再現性が「買収後にスケールできる」証明になる。

創業者非依存の組織

売却時点で創業者が営業とデリバリーの両方から抜けていること。創業者が現場の中心にいる会社は「買った瞬間に価値が流出する」と評価される。1年目後半から意図的に自分を外していく。

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2年ロードマップ

Phase 1:検証0〜6ヶ月
  • メタ広告×LP+既存人脈で10〜15社獲得
  • 創業メンバー自身がデリバリーし、型を発見する
  • 全案件を業務テンプレDBに落とす
  • 旗艦事例1本を意図的に作る(モニター価格×事例公開OKの交換)
  • 管理会計スタート
ゴール:10〜15社/旗艦事例1本
Phase 2:仕組み化6〜12ヶ月
  • ポッド1号(創業者以外の担当+エージェント基盤)を立ち上げ
  • 1人5〜8社担当を実証 — ここが最大の山場
  • 基盤に名前を付けてプロダクト化
  • 士業・代理店チャネルの営業開始
  • 比較サイト掲載・PR・発信を本格化
ゴール:30社/解約率 月2%以下
Phase 3:スケール+売却準備12〜24ヶ月
  • ポッド3〜4本で50〜80社へ
  • 育成プログラム稼働
  • 「AI顧問」カテゴリの第一想起を取る露出
  • 買い手候補との接点づくり(パートナー制度・アライアンス)
  • 創業者が現場から抜けた組織図を完成
ゴール:ARR 1.5〜2億円/創業者非依存
1年目の評価基準
「何社取ったか」より「同じテンプレを何回使い回せたか」。ここが受託とプロダクトの分かれ目であり、バリュエーションの分かれ目。
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集客戦略:全チャネルやる。ただし順番に

月20万円×継続のLTVは200万円超。CPA10〜20万円かけても合うため、ほぼ全チャネルが経済的に成立する。「全部やる」は正しいが「同時にやる」ではない。1つ立ち上げて型化したら次へ。

優先チャネル立ち上げ要点
1既存クライアント・人脈今週最初の5〜10社。CPAゼロ・最速。モニター価格×事例公開OKで旗艦事例の材料も獲得
2メタ広告×LP進行中主砲。スケールする唯一の即効チャネル。CVは「AI業務診断」に集約
3紹介の仕組み化初月から導入3ヶ月目に紹介依頼を運用に組み込む。士業向けに明確なオファー(顧問先紹介→初期設定無償等)
4共催セミナー・ウェビナー1〜3ヶ月商工会議所・金融機関・保険会社は「中小×AI」のテーマを欲しがっている。集客力は彼ら、コンテンツは私たち
5比較サイト・PR TIMES1〜3ヶ月競合は既に比較メディア経由で見つかっている。「AI顧問 比較」の検索結果に不在は機会損失
6X・YouTube(デモ発信)1〜3ヶ月高額商材の信頼形成。実際の自動化デモを見せる。ストック資産化
7SEO・LLMO3ヶ月〜複利枠。特にLLMO(AIに「おすすめは?」と聞かれて引用される状態)は顧客層の検索行動の変化に先回り
8代理店チャネル6ヶ月〜Web制作会社・広告代理店は顧客に「AIで何かできない?」と聞かれて困っている。彼らの商材にする

全チャネルを貫く「実演販売」戦略

このサービスの最大の証明は「自分たちが一番AIで効率化されている会社」であること。診断書の自動生成、動画・記事のAI制作、社内エージェント群——マーケティング活動の全部を「これ、御社でもできますよ」のショーケースとして設計する。競合はどこもやっていない差別化。

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やらないこと(バリュエーションを壊す行動)

  • 何でも屋にならない — 対応業務リスト外の単発カスタム開発を受けるほど「受託会社」の棚に入る。断る勇気
  • 大口1社に依存しない — 売上の30%超を1社が占めるとデューデリで大幅減点
  • 値下げで拡大しない — 比較対象は人月コンサル(月80〜250万円)。「安いから選ばれる」は解約率と粗利を壊す
  • 口約束で契約しない — 全顧客と書面のサービス契約(業務委託・自動更新・解約条件明記)。M&Aは契約書の山の検査
  • コールドメールをしない — 特定電子メール法の規制対象。やるならフォーム営業・手紙DMまで
  • 「派遣・紹介・常駐」と誤認される表現を使わない — 広告・LPには必ず「業務支援サービス」等のカテゴリ名を明記。窓口ディレクター+実務チームの体制で偽装請負リスクも回避
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直近アクション

今すぐ動くもの
  1. フロント商品「AI業務診断」の設計(診断項目・診断書フォーマット・自動化フロー)
  2. LPのCV先を「AI業務診断の申込」に設定して完成させる(メタ広告入稿へ)
  3. 既存クライアント・人脈への声かけリスト作成 → モニター5社の獲得
  4. 対応業務リスト(やる業務/やらない業務)の初版を定義
  5. 管理会計の枠組みセットアップ(MRR・解約率・粗利の月次記録)